■時代は変わった■
思えば今から3年くらい前。
たしかこのタイトルはGC発売前から制作決定してた(当時はバーチャファイタークエストという名称だった)。
格段にカッコよくなったシリーズ4作目や、格段にマトモゲーになった某FREE2作目に踊らされてこちらにも大いに期待を持っていたし、次のハードはどれにしようか、という時期だったから、GC買うならコレとPSOのためだろうな、という妄想もしていた。
そして時は流れ…PS2でも出ることになったり、セガガガっぽいけどセガガガよりカッコ悪いキャラクター、ありきたりな世界観とストーリーが発表されたり…
思えば、自分にこのゲームを購入するに至らせたのは、何年も前に抱いた期待感、それだけだった。
■させたいことがわからない■
出来は悪くない。
しかし、本当にそれだけだ。つまり、どこまで行っても並で、おもしろくは思えない。
グラフィックも汚くはない。モーションも含めさすがにシェンムーやVF4と比べると劣るが、そこはキッズ向け路線ということもあるから妥当ではある。
サウンドについても、とくに可も不可もなく。プロロジック2を使っていたので、それの効果がまぁまぁあったくらいしか。
問題点については、まずは視点移動範囲が狭いこと。
ワイヤーアクションのポイントや進行ルートの目算をつけるといったときに不便。
次に戦闘手段の有効性が不透明であること。
浮かせ技やワイヤーを使ったコンボが一つのウリであるが、複数の敵がいる場合、他の対象も容赦なく襲いかかってくる。
比較ばかりして悪いが、VF4のようなロジカルな仕組みもシェンムーのようなピンポイントでのアクション性も感じられないので、まともに戦っていたら、相当熟練してないとHPがすぐもっていかれる。
すると、初心者はバーチャキャラ技の連発に頼らざるを得なくなるはずだ。
バーチャキャラ技は強力だが、ゲージを消費する。ただし、そのゲージは時間の経過と共に回復する。
で、攻撃→待ち回復→攻撃…というパターンが出来上がるのだが…楽には進めるが全くおもしろくはない。
その点はハッキリ言ってENTER THE MATRIX以下だ。
1ステージが長いモノが多く、RPGスタイルながらHP回復手段が任意使用しづらく、アクション要素がありながらまともに進むには面倒で単調な作業が必要。謎解きもほとんどお使いに近い。
遊び心、快感、進行といったものが結びつかず、正直どこを楽しんでいいのかわからなかった。
■がっかり■
あまり売れていないらしいが、それもしょうがないと思う。
外見判断であればそれはあまりいいことではないが、残念ながら中身も良いとは言えないので、どちらにせよ手を出さない方が正解。
こういうゲームばかりになればどんどんゲームファンは減っていくだろう。
そもそもVFの本作以外の試みが成功したという話は聞いたことがないが、それはそれでもある程度VFファンはついてくるだろう。本作に。逆に言えば、そこに拡大も縮小もできないVFの姿があるのだが…。
■総括■
お子様向けらしいが、あまりお子様にやって欲しいゲームでもないなぁ。
〜評価〜
総合:悪いゲームではなく普通。だが、そこが問題か。
個人:AM2のでこれほどまでに落胆したタイトルは初めてだ。3点。
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